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流動性の定義

流動性の定義
※1 オーバーハングとは、大株主がこの先株式を大量に売却する懸念から買い控えが起き、株価が上がりづらくなることを言います。※2 意外に思われるかもしれませんが、日本の上場企業で有利子負債額が最も大きいのはトヨタです。トヨタはグループで自動車ローンを中心とした金融事業を抱えているため、有利子負債が多くなっているのです。ただし、有利子負債と両建てで現金や金融債権を抱えているため、実際には有利子負債が多いことで必ずしも財務体質が悪いというわけではありません。具体的には2021年3月期において、トヨタは長期の有利子負債として13.4兆円を抱えていますが、非流動資産における金融事業にかかる12.4兆円を有しています。また、流動負債における有利子負債は12.2兆円ですが、流動資産として現金等5.1兆円、金融事業にかかる債権約6.8兆円を抱えています。以下も参照。「借金が多い企業1位は【どこ】? 3位本田技研、2位ソフトバンクグループ」マイナビニュース、2021年9月28日。※3 ノンリコースローンは日本ではあまりない仕組みですが、実はアメリカの住宅ローンではよく見られます。実は2008年のリーマンショックの端緒となったサブプライムローン問題は、このノンリコースローンの仕組みが悪い方に使われたために起きたものです。※4 厳密にはソフトバンクGの100%子会社であるSoftBank Group Capital Limitedが株主です。

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生産労働人口の減少を受け、日本企業はいよいよ生き残りをかけたデジタル化に取り組まなければいけないと言われるフェーズに入ってきました。とはいえ、それができている企業とそうでない企業との差が激しくなっているのも現状です。 そんななか、ホームセンター大手カインズでは、40年かけて積み重ねてきたホームセンターとしてのあり方を見直し、IT小売企業として生まれ変わろうとしています。カインズでデジタル戦略本部長を務め、戦略の指揮をとる池照 直樹氏に、同社のデジタル戦略についてお話を伺いました。 前編は、カインズがどのようにしてデジタル化を実現させていったのか、具体的な取り組みを交えてお届けします。

アクションパッケージ

アクションパッケージアクションパッケージ

1. 異なる専門分野を系統的に学修するプログラムを学士課程に開設する 2. 専門分野の基礎学力を向上させることはもとより、多様な経験を選択できるように、学士特定課題研究と、特定課題プロジェクトの履修のあり方を変更する。 3. オンライン教育を含んだ多様な教育を実施するためのDX環境を整備する。 4. 多様性を育んだり、主体性を育てたりする融合科目、全学横断科目に基づく複合領域コース科目、他大学との連携科目、国際経験プログラムなどを提供する共通組織を設置する。 5. 学士課程におけるアントレプレナーシップ教育を立ち上げる。合わせて、学士課程から大学院課程への接続性を考えて、大学院課程におけるアントレプレナーシップ教育の充実化を図る。 6. 学生同士の学び合い・教え合いを通じた多様性を育む教育を推進する。 7. 学士課程から大学院課程までの一連の教育について適切な能力開発になっているか検証し、必要な改善を行う。また、研究教育の効果を可視化する。

2. 大学院課程の教育 開く 閉じる

1. 卓越大学院の教育プログラムを引き継ぐために、複合系コースを第4期中に新たに少なくとも2コース設置する。 2. 学生が身に付けた能力を、学術の観点に加えて様々な価値観からも適切に評価できる外部審査員が参加した学位審査で審査される博士後期課程学生の割合を第4期中に15%とする。

1. データサイエンス/AI等の高度理工系人材の基礎的な素養として必要な大学院レベルの教育を全学的に実施する。 2. 多様な学外機関との連携による教育を通して、社会課題の解決までを視野に入れ、専門力を発揮できる人材を育成するために、大学院課程において学生が産業界等、社会で学ぶ機会を増加させる。 3. 異分野間の連携や異分野融合による教育を推進するとともに、社会の多様な方面で能力を発揮し、イノベーションをもたらすことができる人材を育成するため、大学院課程の複合系コースを新設・拡充する。 4. 将来にわたって、リベラルアーツ教育の進化を進めるとともに、他者との対話・協働、社会課題への意識など、理工系人材のためのリーダーシップの基礎的素養を身に付ける大学院レベルの教育を行う。 5. オンライン教育を含んだ多様な教育を実施するためのDX環境を整備する。 6. 多様性を育んだり、主体性を育てたりする融合科目、全学横断科目に基づく複合領域コース科目、他大学との連携科目、国際経験プログラムなどを提供する共通組織を設置する。 7. 学士課程におけるアントレプレナーシップ教育を立ち上げる。合わせて、学士課程から大学院課程への接続性を考えて、大学院課程におけるアントレプレナーシップ教育の充実化を図る。 8. 学生同士の学び合い・教え合いを通じた多様性をはぐくむ教育を推進する。 9. 学士課程から大学院課程までの一連の教育について適切な能力開発になっているか検証し、必要な改善を行う。また、研究教育の効果を可視化する。 10. 教育質保証のための、卒業生の追跡調査のための体制を整備する。 11. 卒業生がさらに社会で活躍できるようにするため、キャリア教育の一層の充実を図る。

3. 博士後期課程学生の育成 開く 流動性の定義 閉じる

1. 学士課程の早い段階から博士学位修得に向けて研究指向の学修を行う教育プログラム(B2Dスキーム)を拡充する。 2. 博士後期課程学生が学内外で教育する機会を作り、教育研究指導能力を高める。 3. 博士後期課程学生の経済支援の充実を図る。

4. 博士後期課程学生やポストドクターのキャリアパス 開く 閉じる

1. 産業界と連携して博士後期課程学生の育成を進め、能力を産業界に対して見える化し、博士の学位取得者が産業界で適切に雇用される仕組みを構築する。 2. 博士後期課程学生やポストドクターへの起業家教育や起業支援を組織的に行う仕組みを構築し、起業家も若手研究者の重要なキャリアパスであることを明確にする。

5. グローバル人材の育成 開く 閉じる

1. 大学院授業の英語化を確実に推進するとともに、学士課程の高学年教育にも予備的な英語による教育を導入する。 2. 日本人学生の海外派遣・国際化支援を一層進めるとともに、外国人留学生と協働する教育プログラムを充実させることにより、修士課程修了までに「国際経験」を経ることを定着させる。 3. ポスト・コロナにおける新たな国際教育、国際連携の実施方法を検討し、開始する。 4. 海外拠点「Tokyo Tech ANNEX」や国際的な大学間コンソーシアム等を通じて戦略的な国際連携を推進し、参加学生の将来のネットワークづくりにも資する学生交流等を実施する。 5. ダブルディグリー(DD)プログラム、ジョイントディグリー(JD)プログラム、博士共同指導プログラムを順次拡充する。

6. 社会人の教育 開く 閉じる

1. 産業界等で活躍する社会人を博士後期課程学生として受け入れる新しい仕組みを整える。 2. 卓越教育院における社会人教育及び部局が実施するリカレント教育により社会人教育を強化する。 3. 本学の子法人である「Tokyo Tech Innovation」が実施する主に社会人向けの教育プログラムに本学教員を講師として派遣する。 4. 中学生・高校生などの若い世代のみならず、シニア世代を含む社会人に向けて、本学の教育研究のアウトリーチ活動を積極的に展開する。

7. 附属高校 流動性の定義 開く 閉じる

1. 研究開発事業による教育効果の検証や海外理数系高校との連携強化を推進する。 2. 附属科学技術高等学校の大岡山キャンパスへの移転を機に、更なる高大連携の強化を図る。その一つとして、本学の授業科目を高校生が受講できる仕組み(アドバンストプレイスメント)を理工系大学の特色に合わせた形で構築し、本学の次世代人材教育と連携した高校教育を行うとともに、他の高等学校等に展開する。 3. 附属高校の教育環境の改善について検討する。

8. 他機関との連携(四大学連合) 開く 閉じる

1. 四大学連合の精神を維持・強化するため、担当理事等の連絡会を定期的に開催する。 2. 四大学で連携して行う活動を拡充するとともに、その内容を多様化する。 流動性の定義 3. 融合科目等を提供する共通組織の設置に基づき、四大学連合憲章による複合領域コース科目の履修者を増加させる。

ソフトバンクグループ、赤字1.7兆円・借金20兆円超えでも意外に「財務は健全」の秘密

会計とファイナンスで読むニュース

ここで気をつけるべき点は、ソフトバンクGは投資会社であって通信会社ではないということです。ソフトバンクGは、通信会社のソフトバンク株式会社(以下、ソフトバンクKK)や、ヤフー、LINE、ZOZOなどを傘下に持つZホールディングス、“中国版アマゾン”とも言われるアリババ、SVFが投資するスタートアップ企業(上述したCoupangやDiDiもここに含まれます)など、数々の企業に投資している「投資会社」なのです。

これだけ投資をしているだけあって、負債も多く活用しています。有利子負債の額は20兆円を超えており、この金額は日本の上場企業で2番目です(※2)。これほどに有利子負債も多く、さらに1.7兆円もの損失を計上したとなれば、資金繰りは大丈夫かと心配になるのも道理でしょう。

NAV:投資先の価値は正当に評価されているか?

NAVとLTVという言葉にはあまり馴染みがない方も多いと思いますが、実はソフトバンクGはこの2つを「最重要指標」と位置づけています。2021年6月にこの連載でソフトバンクGを取り上げた際にも解説しましたが、改めて簡単に確認しておきましょう。

NAVとはNet Asset Valueの略で、「純資産価値」と訳されます。NAVの計算式は次のとおりです。

NAV

NAVという指標は一般的な事業会社で使われることはまずありませんが、定義からもお分かりのように金融商品の時価を反映した指標ですから、投資信託やREIT(不動産投資信託)など一部の金融商品ではよく使われます。ソフトバンクGがNAVを最重要指標と考えている理由は、先ほどもお話ししたとおり、ソフトバンクGが事業会社ではなく投資会社だからです

図表4

ご覧のとおり、ソフトバンクGのNAVが減った大きな要因の一つは、アリババの時価総額が減ったためです。1年前はNAVの43%を占めていたアリババですが、その時価総額が下がったことで2022年3月末時点での割合は22%とほぼ半減し、代わってSVFの投資持ち分(NAVの49%)が相対的に増えた格好です。

図表5

さて、このNAVを発行済み株式数で割ったものが「1株当たりNAV」です。1株当たりNAVは、理屈上では株価と近い値になります。なぜなら、NAVは概念的には時価総額(=株価×発行済み株式数)と非常に近しいものだからです。

4月1日時点でのソフトバンクGの1株当たりNAVは1万1204円でした。では同日の株価はどうだったかというと……5559円。NAVより50%近くもディスカウントされている状態です

ソフトバンクGの立場からすると、NAVに対して株価が半分しかないということは、自社の投資先の価値が適切に株価に反映されていないということに他なりません。

LTV:負債過多ではないのか?

LTVというとSaaS企業などでよく使われる「Life Time Value:顧客生涯価値」が頭に浮かぶ方もいるかもしれませんが、ソフトバンクGにおけるLTVとはそうではなく、「Loan to Value」、つまり保有している株式の総額に対して純負債がどのくらいの割合かを示す指標です。

LTV

LTV = 4000万円 ÷ 5000万円 = 80%

LTV = 3000万円 ÷ 6000万円 = 50%

ここで、ソフトバンクGのLTVに戻りましょう。2022年3月時点のソフトバンクGのLTVは20.4%でした(図表6)。

図表6

NAV18.5兆円 + 純負債4.72兆円 = 保有株式23.18兆円

純負債4.72兆円 ÷ 保有株式23.18兆円 流動性の定義 = 20.4%

ソフトバンクGは有利子負債が多いため、「そんなに借金(有利子負債)まみれで経営は大丈夫なのか」と心配する声をよく耳にしますが、実はLTVはわずか20.4%にすぎません。住宅ローンを例にすると「5000万円の家を保有していて、借金は1000万円程度」といったところです。借金まみれどころか、もっと借入をしてもいいくらいかもしれません。

ソフトバンクGの純負債が少ない理由

ソフトバンクGの有利子負債は20兆円超えと日本の上場企業中2位の大きさだというのに、純負債が4.72兆円というのは少なすぎるのでは?」と。

図表7

この買収の際に用いたのが「Whole Business Securitization」と呼ばれるスキームで、要するにボーダフォンの買収に必要な借入の返済原資は、ボーダフォンが生み出すキャッシュフローに限定され、親会社のソフトバンク(当時)には遡及されない、というものです。このような仕組みをノンリコースローンと言います。

これが、有利子負債額20兆円を超えるソフトバンクGの純負債が調整後に4.72兆円にまで下がる秘密であり、またLTVが20%程度でとどまっている理由です。

資金繰りは大丈夫か?

この連載でこれまでに何度も見てきたように、企業はたとえ赤字を出しても、キャッシュさえ確保できていれば倒産することはありません。では、ソフトバンクGのキャッシュの状況はどうでしょうか。

図表8

(出所)ソフトバンクグループ株式会社 2022年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)より筆者作成。

「1.7兆円の赤字」という言葉の印象とは裏腹に、2022年3月期におけるキャッシュ残高は約5.2兆円と、驚いたことに2021年3月期より5000億円ほど増えています。その理由は、営業キャッシュフロー(営業CF)で2.7兆円も稼いでいるからです。投資損益で3.4兆円もの損失を被りながら、実は営業CFは生み出しているのです

また投資CFに関しては、SVFが新たに投資先の株式を取得したことによる支出が4兆775億円もあったことで、キャッシュアウトが大きく増えました。それもそのはず、SVFの投資先件数は2021年3月期の224社から、2022年3月期には475社と過去1年で倍以上に増えています。1年に250営業日あるとして、1営業日ごとに投資先が1社増えるという、恐るべきハイペースです

先ほど見てきたように、ソフトバンクGの会計上の損失の多くは、SVFの投資先の時価の変動によるものでした。一方キャッシュについては、投資先の有価証券の売却、投資による資金拠出、有利子負債の調達、SVFの外部投資家に対する分配などで、会計上の利益とはまったく異なる動きします

  • ソフトバンクGの最重要指標であるNAVとLTVを押さえたうえで、
  • SVFの時価の変動が利益にどう反映されたのか、
  • 投資先の回収や追加投資などがどのように行われたのかを確認する

今後SVF以上に注目すべき事業とは?

図表9

おそらくソフトバンクGとしては、安定的な収益を生む通信事業で底堅くキャッシュを確保することで今の悪い環境を耐えつつ、成長産業への投資を加速させることで成長していく狙いなのではないでしょうか。

そこでソフトバンクGは、2022年度中にArmの上場を目指す方向へと舵を切り替えました。Armの株主はソフトバンクG(※4)とSVFがそれぞれ75%、25%となっていますから、Armが上場すればソフトバンクG全体で上場益を享受できることになります

※1 オーバーハングとは、大株主がこの先株式を大量に売却する懸念から買い控えが起き、株価が上がりづらくなることを言います。

※2 意外に思われるかもしれませんが、日本の上場企業で有利子負債額が最も大きいのはトヨタです。トヨタはグループで自動車ローンを中心とした金融事業を抱えているため、有利子負債が多くなっているのです。ただし、有利子負債と両建てで現金や金融債権を抱えているため、実際には有利子負債が多いことで必ずしも財務体質が悪いというわけではありません。具体的には2021年3月期において、トヨタは長期の有利子負債として13.4兆円を抱えていますが、非流動資産における金融事業にかかる12.4兆円を有しています。また、流動負債における有利子負債は12.2兆円ですが、流動資産として現金等5.1兆円、金融事業にかかる債権約6.8兆円を抱えています。以下も参照。「借金が多い企業1位は【どこ】? 3位本田技研、2位ソフトバンクグループ」マイナビニュース、2021年9月28日。

※3 ノンリコースローンは日本ではあまりない仕組みですが、実はアメリカの住宅ローンではよく見られます。実は2008年のリーマンショックの端緒となったサブプライムローン問題は、このノンリコースローンの仕組みが悪い方に使われたために起きたものです。

※4 厳密にはソフトバンクGの100%子会社であるSoftBank Group Capital Limitedが株主です。

編集部より:初出時、LTVの式を「LTV=保有株式÷純負債」としていましたが、正しくは「LTV=純負債÷保有株式」でした。訂正いたします。 2022年5月30日 20:00

Professional Studioがものづくりのエンジニアとスタートアップ企業の人材マッチングサービス「Hardtech Talent Studio」をリリース


Hardtech Talent Studio 事業責任者 大庭 崇史
自身が大企業からスタートアップ業界に転身して強く感じた、スタートアップ業界でビジネスや開発がドライブする時、その根底にあるのはいつも「人」だという実感があります。
大企業では当たり前、普通扱いのエンジニアのスキルがスタートアップではとても重要、その人たちをもっとスタートアップに流動させて、ものづくりのスタートアップ業界を活性化させたい、という思いからこのサービスを立ち上げました。


近年、ハードテックスタートアップ業界は資金増加を背景に活発化しいます。
それを背景に、優秀なエンジニアがより求められていて、活躍できる場がこれまで以上に増えている状況です。 流動性の定義
一方で、優秀なものづくりエンジニアのスタートアップ挑戦は以下のような課題から、他業種スタートアップに比べてまだまだ活発とは言い切れないのが実情であると感じています。

ものづくりエンジニアのスタートアップ挑戦における課題感
・エンジニアのスキル理解は当事者以外には難しく、自社や今いる業界以外での自身の価値を測りにくい
・エンジニア自身が自分のキャリアが活きる企業、ポジションの情報がとれない、見極めができない 流動性の定義
・ハードテックスタートアップではいつ、どのようなエンジニアが自社に必要で有用なのかの見極めが難しい

そこで、実際に大企業とスタートアップで製品開発を経験してきたエージェントや、製造業向けのエンジニア支援を長年経験してきたエージェントがエンジニアのポテンシャルを正しく理解し、活躍できるスタートアップへの挑戦を支援するサービスと、ハードテックスタートアップの技術や開発要件を理解し、必要なエンジニア要件の定義や人材紹介を行うサービスとして、「Hardtech Talent Studio」をリリースいたします。


「Hardtech Talent Studio」に関して

■エンジニア向けキャリア支援
従来のスタートアップ向け転職エージェントとは異なり、特にものづくりが介在するハードテックビジネスに特化し、製品開発の知識・経験が豊富なエージェントがエンジニアに寄り添ったキャリア支援を行います。

<特徴>
01.エンジニア出身のエージェントによるキャリア相談
・ご相談者様のスタートアップでの価値やポテンシャルなどについて、大企業とスタートアップ双方での製品開発を熟知したエージェントによるキャリア相談が可能です。
・スタートアップ業界とエンジニアリングに精通したエージェントがビジネス面、技術面の双方の視点から、ご相談者様の志向にマッチした企業・ポジションをご提案します。

02.独自の業界ネットワークとビジネス視点でのご提案
・スタートアップスタジオ / VCを運営するXTechグループが持つスタートアップ経営層との独自ネットワークから、成長性の高い企業を厳選してご紹介します。
・エンジニア to エンジニアというキャリアパスだけでなく、ご経験をもとに経営陣に近い位置で事業の開発に携わっていただくようなポジションのご提案なども可能です。


■スタートアップ企業向け組織構築支援
単純な採用代行、人材支援だけでなく、技術開発体制の構築やエンジニアの要件定義、採用支援など、組織と人の面で開発をドライブさせるためのご支援をさせていただきます。
開発要件から、どのようなエンジニア人材がいつ必要かなど、製品開発エンジニアにしかできない組織構築のご支援が可能です。

<特徴>
01.開発組織構築の計画策定・実行支援
・ビジネス視点と技術視点の両面で、製品開発のために必要な組織構築の計画策定から実行をご支援します。
・製品化実現に必要な要件定義と、そのために必要な製造・品質・生産技術などの人材まで含めた採用計画策定から実行までをご支援します。

02.エンジニア人材の要件定義と採用支援
・ベースの技術や開発する製品に最適なエンジニアの要件定義と、それにあった人材の採用までをご支援します。
・エンジニア候補者との面談の代行や同伴による、マッチング判断のご支援も行います。


Professional Studioに関して

Professional Studioではスタートアップ幹部人材紹介を行っており、ハードテックスタートアップへのCxOレイヤー、ビジネスサイドのポジションのご支援も可能です。
ハードテックスタートアップ向けに、エンジニア以外の幹部人材紹介にも注力してまいります。


エージェントメンバー募集


運営メンバープロフィール


Professional Studio 代表取締役 市川 龍太郎
東京大学教養学部卒業後、2014年Rettyに新卒1号社員(7番目社員)として入社し、グロースハッカー、メディア広告事業部立ち上げ、人事を経験。
その後、ボストン・コンサルティング・グループに入社し、国内大手企業を対象とした事業戦略策定・営業組織改革、M&A支援などに従事。
2020年1月にXTechに入社し、4月に当社代表取締役に就任。

Hardtech Talent Studio 事業責任者 大庭 崇史
大学卒業後、ヤマハ発動機に入社しモーターサイクルの開発に従事。
その後、スタートアップ業界に転身し、ispaceにて月面着陸船や探査機の開発、A.L.I.Technologiesにて副本部長として事業/製品開発、組織マネジメントなど事業部運営に従事。
アクセンチュアのシニアマネージャーを経て、2022年4月より当社に参画


■Professional Studio株式会社
設立:2020年4月
本社所在地:〒106-0047 東京都港区南麻布3-20-1Daiwa麻布テラス4F
代表取締役:市川 龍太郎
取締役:多治川 友之
URL: https://professional-studio.co.jp/
事業内容:スタートアップ企業向け幹部人材紹介、採用支援サービスの運営

■XTech株式会社
設立:2018年1月
本社所在地:〒103-0028 東京都中央区八重洲1-5-20 東京建物八重洲さくら通りビル3階
代表取締役:西條 晋一
URL: https://xtech-corp.co.jp
事業内容:インターネット関連事業、Startup Studio(スタートアップスタジオ)の運営

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立山の氷河は日本で初めて確認された!富山の県鳥・ライチョウとの関係性は?

古くから、日本に氷河は存在しないといわれてきました。氷河とは、「重力によって長期間にわたり連続して流動する雪氷体(雪や氷の塊)」と定義されています。地球上には約20万の氷河があり、陸地のおよそ10%を覆っていますが、その分布は主に南極圏や北極圏。そして、8000m級のヒマラヤ山脈周辺や、4000m級のアルプス山脈などです。日本を含む極東アジアにおいては、氷河はロシアのカムチャツカ半島以北にしか存在し得ないとされてきました。

立山に氷河は現存するのか?

氷河期と呼ばれる時期、立山に氷河があったことは、氷河で山が削られたことを示す山崎圏谷(やまさきけんこく)などが確認されていることからも明らかでした。しかし、“現存する”氷河の存在を探して、富山県立山カルデラ砂防博物館の研究チームが2009年から調査を開始します。もともと立山連峰には厚い氷体を持つ万年雪が存在することが知られていましたが、なかでも注目したのが立山の雄山(おやま)(3003m)東面の御前沢(ごぜんざわ)雪渓、剱岳(つるぎだけ)(2999m)東面の三ノ窓(さんのまど)雪渓小窓(こまど)雪渓。万年雪は、氷河と違って流動しない単なる雪氷体のことをいいます。しかし、これらの雪渓の中に流動する氷河が現存するかが調査の焦点だったのです。

立山に氷河はあった! 極東地域の氷河の南限は立山に

研究チームは、アイスレーダーを用いて氷体の厚さを測定。また、氷体が露出する9月に雪渓上にポールを固定し、その位置を10月まで高精度GPSで測量することで、氷体の流動を確認しようと試みます。その結果、三ノ窓雪渓、小窓雪渓、御前沢雪渓のそれぞれで氷体が流動していると判明。これらの流動量は、ヒマラヤなどの小型氷河の流動量に匹敵するものであり、2012年、調査された万年雪が現存する国内初の氷河であると学術的に認定されたのでした。これにより、極東の氷河南限が北緯57度のカムチャツカ半島から北緯36度の立山まで大きく南下したことになります。世界的に見ても極めて珍しい、温暖な地域に存在する氷河です。

立山に氷河が存在するのはなぜ?

列島のほとんどが温帯に属する日本に、なぜ氷河が存在したのでしょうか。要因は、世界的な豪雪と急峻な地形だと考えられています。大量に降った雪は、季節風の風下側の深い谷にたまりやすく、そこで積雪が多くなると、上部の雪の重さで下部の雪が圧縮されて次第に氷に変化します。そうして長い時間をかけてできた厚い氷体が重力で動き出して氷河になります。実際、立山東斜面にある内蔵助(くらのすけ)氷河の氷体底部からは、1700年前の日本最古の氷が発見されています。通常、登山者が氷河に立ち入ることはできませんが、この内臓助氷河は立山東斜面にあり、氷河の近くに登山道が通っていることでも知られています。

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