初心者でもめざせ

本質的価値の定義

本質的価値の定義
改正後、 2018 年 3 月に第 1 期の『文化芸術推進基本計画』が閣議決定され、文化芸術の本質的な価値に加えて、社会的、経済的な価値を視野に入れて文化政策を推進することになったことが、大きく変わった点です。

本質的価値の定義

1. 限定的な過去実績や赤字傾向継続の見通し

2. 事業成長への期待

3. 企業存続の不確実性

新規事業への投資先行で企業の存続リスクが高い。例えば、米国では創業から7年後までに存続している企業は30%程度 *2 であり、IPOやM&AなどのExitに至るケースは少数である。

4. 各資金調達ラウンドにおけるプライシング

VCアプローチによるバリュエーション

ステップ2~3では、投資先の財務指標を基に、成熟企業のバリュエーションでも用いられる類似企業分析(Comparable Company Analysis)に基づき、マルチプル分析によるEV(Enterprise Value)の試算や将来Exit Valueを算出する。しかし前述の通り、スタートアップ企業は、当面利益を見込まれないケースが多いため、成熟企業で用いるような利益ベース(EBIT、EBITDAなど)のマルチプル分析の適用は難しい。その代替として、売上高ベースのRevenueマルチプル(=EV/Revenue)などが用いられることが多い。

ステップ4では、将来Exit ValueにExitまでのリスクも加味してExit Valueの割引現在価値を算出する。そのための割引率として、VCが用いている要求収益率などが参照される。

類似企業分析(Comparable 本質的価値の定義 Company Analysis)

VCによる要求収益率

  • 企業の存続リスク
  • 事業達成の不確実性
  • 投資対象としての流動性

具体的には、スタートアップ投資の主要な市場参加者であるVCが採用している要求収益率が1つの指標となる。この要求収益率には上記のリスクファクターが総合的に考慮されていると考えることができる。この要求収益率の水準例を示したものが図表3および4であるが、スタートアップ企業の成長ステージが早期であるほど高くなり、上記リスクと連動していることが読み取れる。また、比較的最近に実施された調査(Pepperdine 2018 Private Capital Markets Report)において、従来の調査結果よりも要求収益率の水準が低位にあることは興味深い。この理由を特定することは困難であるが、以下のような要因が想定される。

  • スタートアップエコシステムの形成等による投資分析・管理手法の高度化、知見の蓄積
  • スタートアップ企業、投資家の多様化によるリスク・リターンプロファイルの多様化
  • M&Aを含むスタートアップ投資における、Exit方法の多様化と実行の容易化
  • スタートアップ投資市場の過熱(「売り手優位」な状況)

2018年のPepperdine大学の分析とそれ以前に実施された調査を比較すると、特にシード~アーリーステージにある企業への要求収益率の低下が顕著である(図表3参照)。これらの要求収益率を参照して割引率を決定・適用し、想定するExit Yearにおける将来Exit Valueに基づき、Exit Valueの割引現在価値を算出する単純化した計算式を以下に示す。

バリュエーション実施における留意点‐多面的・補完的分析の重要性

(1)直近ラウンドに依存しない独自評価
各資金調達ラウンドでのバリュエーションは、追加的に参加した少数株主固有の投資目的に基づき「プライシング」され、投資先企業全体の評価の基礎として適切なものとはならない可能性があることを念頭に、独自の評価を実施する

(2)事業計画前提の合理性検討
VCアプローチでは、評価額がExit時の売上・利益などの特定の財務指標に大きく依存するが、事業計画の前提となる市場規模・損益構造・必要投資などを多面的に検討する

(3)複数シナリオの検討
VCアプローチでのExit想定はIPOに至った企業のIPOマルチプルを基礎にすることが多いが、IPOに至る企業は少なく、かつ個別性が強いため、ダウンサイドを含め、幅広いシナリオを検討する

(4)ファンダメンタル分析との整合性の検討
スタートアップ企業をDCF(Discount Cash Flow)法により評価することは元来困難ではあるが、継続価値(Terminal Value)を含めフリーキャッシュフロー(FCF)に基づく計算をした場合、どのような前提を採用すると、VCアプローチによる価値と近似、または乖離するかという視点で、補完的分析を実施する

ファンダメンタル分析との整合性を検討するためには、VCアプローチで算出したExit Valueの現在価値を実現するための前提となるパラメータとして、永久成長率、継続価値およびFCFの推移などをDCF法に基づき、複数パターン逆算し、算出したExit Valueが非現実的な前提に基づくものではないかを確認する方法などがある。

VCアプローチによって求めたExit Valueは、Revenueマルチプルや要求収益率を基礎とするものであり、いわば「相対的視点での価値」(Relative Value)である。上述の(1)~(4)のような多面的検討や補完的分析により、対象企業の「本質的価値」(Intrinsic Value)との潜在的乖離がないかをチェックし、合理性を検証することが重要となる。

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